匿名さん
ロック歌手の内田裕也(77)と映画の行定勲監督(48)が8日、東京・新宿区の武蔵野館で行われた映画「ジムノペディに乱れる」特別トークイベントに出席した。
この異色対談が実現したのは、内田が主演したロマンポルノ作品「嗚呼! おんなたち 猥歌」(1981年公開)に行定がインスパイアされ「ジムノ――」を制作したという経緯があったから。内田の半自伝的作品で、作中でマネジャー役を務めた故安岡力也さん(享年64)との掛け合いも見どころとなっている。
内田は先日、滞在先の英国・ロンドンで浴槽で滑り、11日間入院したことを明らかにしたばかり。登壇の際は歩くのもままならず、スタッフに支えられ、まだまだ完調とは程遠い感じだった。
それでもマイクを握るなり「思ったより観客が少なくて頭にきてるんだ。ニューイヤーコンサートの準備のため、久々に飛行機に乗ってロンドン行ったんですが、シャワーを浴びていたらスリップして記憶がなくなった。頭を打ってたらやばかった。男の約束だから、来ました」と“裕也節”を炸裂させた。
行定監督は「すごい傑作ですね。最初に見たのは20歳ぐらい。浅草でオールナイト上映で見た。裕也さんの作品はどれ見ても、本気度が違う。リアリティーだけでなく、どの作品も印象に残るものばかりです。男の弱さを肯定してるのが印象的。女性に対して収拾できない何かをきちんとぶつけている」と評した。
一方、内田は行定監督に話しかけるのではなく、「嗚呼!――」撮影当時の、ある女優に対しての怒りを爆発させた。
「腹の立つ女優がいて、1週間真面目に稽古したあと、こっちも構えていたんだけど前日、プロデューサーから、『主演女優が降りたんで延期させてください』と連絡がきた。聞いたら所属は『青年座』という」と内田。主演女優のドタキャンで映画そのものがなくなる危機に瀕したという。
内田の怒りはまだまだ収まらない。「そんな女優は価値がないと思う。いま思い出しても腹が立つ。そうしたら、この前、息子が強姦で捕まったというニュースが出た。アーティストとしてはやっていけないこと、ざまあみろとは思わないけど、人間、やったら(因果応報で)必ず返ってくるんだろうなと思った。その女優の名前は高畑淳子という名前です。降板なんて、男同士なら殺し合いですよ」とついには実名を出してぶち切れた。
「人生とは面白いもの。そういうオレもしょっちゅう捕まっている。男はやっぱり捕まらなきゃだめ。それぐらいの覚悟がないと」と内田は笑わせたが、気合は十分に観客に伝わっていた。
この内田の独壇場でトークショーは時間切れ。「高畑は東宝演劇部のバックで第2の森光子目指してるっていうんだからね。俺はどうしてやろうかな」と不敵に笑う横で、行定監督は「映画の現場はこういうもの。毎回、これでいいやという気持ちでやってる。それがこの映画に表れてる。裕也さんのあらがう姿が出てる。この『猥歌!――』がなければ僕はなかった」と絶賛した。
最後には「年末のコンサートもよろしく。そろそろ時間なんで病院に帰ります。メシがまずいんだ」と立ち去った。歩くのはままならなくても、ロック魂はまったく消えていなかった。
この異色対談が実現したのは、内田が主演したロマンポルノ作品「嗚呼! おんなたち 猥歌」(1981年公開)に行定がインスパイアされ「ジムノ――」を制作したという経緯があったから。内田の半自伝的作品で、作中でマネジャー役を務めた故安岡力也さん(享年64)との掛け合いも見どころとなっている。
内田は先日、滞在先の英国・ロンドンで浴槽で滑り、11日間入院したことを明らかにしたばかり。登壇の際は歩くのもままならず、スタッフに支えられ、まだまだ完調とは程遠い感じだった。
それでもマイクを握るなり「思ったより観客が少なくて頭にきてるんだ。ニューイヤーコンサートの準備のため、久々に飛行機に乗ってロンドン行ったんですが、シャワーを浴びていたらスリップして記憶がなくなった。頭を打ってたらやばかった。男の約束だから、来ました」と“裕也節”を炸裂させた。
行定監督は「すごい傑作ですね。最初に見たのは20歳ぐらい。浅草でオールナイト上映で見た。裕也さんの作品はどれ見ても、本気度が違う。リアリティーだけでなく、どの作品も印象に残るものばかりです。男の弱さを肯定してるのが印象的。女性に対して収拾できない何かをきちんとぶつけている」と評した。
一方、内田は行定監督に話しかけるのではなく、「嗚呼!――」撮影当時の、ある女優に対しての怒りを爆発させた。
「腹の立つ女優がいて、1週間真面目に稽古したあと、こっちも構えていたんだけど前日、プロデューサーから、『主演女優が降りたんで延期させてください』と連絡がきた。聞いたら所属は『青年座』という」と内田。主演女優のドタキャンで映画そのものがなくなる危機に瀕したという。
内田の怒りはまだまだ収まらない。「そんな女優は価値がないと思う。いま思い出しても腹が立つ。そうしたら、この前、息子が強姦で捕まったというニュースが出た。アーティストとしてはやっていけないこと、ざまあみろとは思わないけど、人間、やったら(因果応報で)必ず返ってくるんだろうなと思った。その女優の名前は高畑淳子という名前です。降板なんて、男同士なら殺し合いですよ」とついには実名を出してぶち切れた。
「人生とは面白いもの。そういうオレもしょっちゅう捕まっている。男はやっぱり捕まらなきゃだめ。それぐらいの覚悟がないと」と内田は笑わせたが、気合は十分に観客に伝わっていた。
この内田の独壇場でトークショーは時間切れ。「高畑は東宝演劇部のバックで第2の森光子目指してるっていうんだからね。俺はどうしてやろうかな」と不敵に笑う横で、行定監督は「映画の現場はこういうもの。毎回、これでいいやという気持ちでやってる。それがこの映画に表れてる。裕也さんのあらがう姿が出てる。この『猥歌!――』がなければ僕はなかった」と絶賛した。
最後には「年末のコンサートもよろしく。そろそろ時間なんで病院に帰ります。メシがまずいんだ」と立ち去った。歩くのはままならなくても、ロック魂はまったく消えていなかった。