匿名さん
上半身裸、ズボンがずり下がった状態で連行されているのは、メキシコで「麻薬王」と呼ばれてきた人物。2度の脱獄から半年。ある有名俳優との接触がきっかけとなって、再び、とらわれの身となった。
装甲車から出てきた、ひげの男。
2015年7月、刑務所から脱獄し、半年に及ぶ逃亡の末、8日に身柄を拘束されたホアキン・グスマン受刑者。
メキシコ最大の麻薬組織「シナロア・カルテル」の最高幹部。
その逃亡生活は、ある有名人と接触したことがきっかけとなって、ピリオドが打たれたという。
派手派手しい色柄のシャツを着たグスマン受刑者。
その伝説の麻薬王の手を握るのは、アメリカのアカデミー賞俳優、ショーン・ペンさん。
グスマン受刑者が拘束された翌日、アメリカの「ローリング・ストーン」誌が、ネット上に掲載したインタビュー記事の写真。
「ローリング・ストーン」誌によると、ホアキン・グスマン受刑者は、「わたしは、ヘロイン、メタンフェタミン、コカイン、マリフアナを世界中の誰よりも供給した。潜水艦、飛行機、トラック、船も持っている」と語った。
この取材が行われたのは、3カ月前。
メキシコ人女優が仲介し、2人は、メキシコのジャングルで対面したという。
「ローリング・ストーン」誌によると、グスマン受刑者は「自由はとてもいいことだ。そして、捕まるプレッシャーは、いつものこと。仕事がなく、15歳から麻薬の仕事に関わっていた。麻薬が人を破壊しているのは現実だ。この地域では、ほかに食べる道がなかった。わたしが死んでからも、麻薬中毒は、どんな形でも減らない」と答えたという。
自身の半生の映画化に、興味を示していたグスマン受刑者。
麻薬王としての歩みと心境を、吐露し続けた。
しかし、この取材での接触を手がかりに、メキシコ捜査当局が、居場所を特定することに。
そして、8日、グスマン受刑者が潜伏していたアジトを、軍の特殊部隊が強襲。
激しい銃撃戦の末、仲間5人が死亡し、伝説の麻薬王は、ついに拘束された。
グスマン受刑者の仲間たちが持っていた武器の数々。
大口径の軍用狙撃銃や自動小銃、戦車をも破壊する強力な武器で武装していた。
脱獄から半年。
大勢の兵士たちによって、上半身裸のまま連行されたグスマン受刑者。
メキシコ大統領は、グスマン受刑者の拘束を受けて、ツイッターで喜びの声をつぶやいた。
メキシコのペニャニエト大統領は、「ミッション完了。わたしたちは、やつを捕まえた」とつぶやいている。
しかし、メキシコ国民の中には、「彼は、たくさんの人を支えていたんだ。残念だよ」と話す人も。
グスマン受刑者は、これまで2度、刑務所から脱獄。
脱獄には、刑務所の職員など、多くの協力者が関与していて、前回は、独房の地下に掘られた、長さおよそ1.5kmのトンネルをバイクで逃走した。
グスマン受刑者の身柄については、以前から、アメリカが引き渡しを求めていて、メキシコ政府も、引き渡しに応じる方針。
メキシコの「麻薬王」逮捕 有名俳優との接触がきっかけに
メキシコの「麻薬王」逮捕 有名俳優との接触がきっかけに:上半身裸、ズボンがずり下がった状態で連行されているのは、メキシコで「麻薬王」と呼ばれてきた人物。...

