匿名さん
「世界最低レベル」(世界保健機関)と言われている日本の受動喫煙対策。海外から多くの旅行客らが訪れる2020年の東京五輪・パラリンピックなどを前に、国は対策を強化したい考えだが、「売り上げが減る」と飲食店業界が猛反対している。一方で、個々には禁煙に切り替える店や最初から禁煙の店も広がっている。東京と大阪でそれらの店をめぐり、わけを聞いてみた。飲み屋で「禁煙」意外に好評 減収覚悟…売り上げ増えた:朝日新聞デジタル
「世界最低レベル」(世界保健機関)と言われている日本の受動喫煙対策。海外から多くの旅行客らが訪れる2020年の東京五輪・パラリンピックなどを前に、国は対策を強化したい考えだが、「売り上げが減る」と飲…
■「きれいな空気の中で飲みたい」
(中略)
同じ神楽坂の小さな店が並ぶ小路沿いにある「marugame」。店主の丸亀知美さん(47)の手料理とワインを味わう。こちらも開店時から禁煙だ。「食事を楽しんでほしいから、迷いはなかった」。ただ、悩みもある。「店から出てきてたばこを吸うお客さんが多いと、小路が時々『喫煙通り』になってしまう。近所は住宅街だから心配」
日を変え、大衆的な小規模店が軒を連ねる大阪・天満を訪れた。
焼き鳥とワインの店「わっちょい」は開店5年目で、昨年5月から禁煙にした。きっかけは客がカウンターに座るなりすぐに出ていくのが相次いだことだった。店長の寺西恵莉さん(31)が後を追って理由を尋ねると、「たばこ臭いところで食事などできない」。店全体の空気がカウンターを通り、調理場の排気口に流れ込んでいた。常連客からも「1杯千円ものグラスワインを頼んだのだから、きれいな空気の中で飲みたい」。
寺西さんは店員と話し合い、減収覚悟で全面禁煙に。ワインの種類を充実させるなどの努力も重ね、客単価は禁煙前より100~200円上がった。「売り上げが増えたというと驚かれる。香りを楽しみたいワイン愛好家のニーズにこたえた」