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小金井刺傷事件「冨田真由が善人だったら、あんなことにはならなかった」 犯人からの手紙小金井刺傷事件「冨田真由が善人だったら、あんなことにはならなかった」 犯人からの手紙 | デイリー新潮
■「覚悟が出来ました」 2016年5月、東京都小金井市で当時大学生だったシンガーソングライターの冨田真由さんが刺され、重傷を負った事件。…
反省の言葉については本心と語ったが、面会の話題のほとんどは、やはり冨田さんに関することだった。
「冨田さんのこと、毎日考えます」
そう言った岩崎は、ある写真を差し出してきた。
高橋氏は目を疑った。
「事件当時の、冨田さんが血まみれになった写真でした。担架に乗っていて、刺された傷がよく分かる。そんな写真を見せて相手がどう思うか、冨田さんがどういう気持ちになるか、全くわかってない、平気な様子でした」(高橋氏)
岩崎は、「冨田さんの怪我はひどい。一生残る傷ですね」と他人事のように言ったという。
他にも、自分が加害者であることを忘れたかのような発言を繰り返した。
「(事件後、Twitterを更新していない冨田さんについて)ファンのこと考えてないですよね。意識を取り戻したのにファンに伝えることすらしなかった」
「彼女はまだ生きている。自殺しなかったことがすごいですね。強いですよ。彼女の意思は強い」
面会後、高橋氏は語った。
「やはり岩崎は、変わっていませんでした」
■「私はダメ人間です」
判決直後に高橋氏に送った手紙で、岩崎は自分の性格を次のように分析している。
「犯罪を犯したという自覚が乏しいんだと自覚しています」
「私は人として大切なことが欠落しているダメ人間です」
そして自身に問いかけるように書いていた。
「私には、反省することが出来るのでしょうか? 反省とは、何なんでしょうか?」
この手紙の2週間後に、「控訴取り下げ」の手紙が送られてきた。“反省の弁”を述べた2枚にわたる便箋の冒頭には、こう記されている。
「冨田真由が全くの善人だったなら、あんなことにはならなかった」
控訴を取り下げたことで、岩崎の懲役14年6カ月が確定した。短すぎるとも言われるその期間は、“反省”に足りる時間なのだろうか。