匿名さん
全国の百貨店では定期的な消毒や飛沫防止シートの設置、会計時に現金の手渡しを防ぐトレーの使用といった感染対策を施してきたこともあり、今春の「第4波」まではクラスターの発生がほとんどみられなかった。このため、政府が第4波で百貨店に休業を要請した際には、日本百貨店協会が反発。「感染予防対策をしっかりしており、むしろ安全な施設と信用してほしい」とする百貨店の声を取り上げ、政府に配慮を求めたほどだった。百貨店を襲う従業員クラスター 業界にショック「対策どうすれば…」 | 毎日新聞
新型コロナウイルスが猛威を振るう「第5波」で、これまでクラスター(感染者集団)が発生していなかった百貨店でも「デパ地下」の従業員らの間で集団感染が起きている。感染予防を徹底し、自らを「安全な施設」と自負してきた百貨店での異変は、業界に衝撃を与えている。【井口彩、田畠広景、柳楽未来】
そんな業界にとって、大阪を代表する二つの百貨店で起きたクラスターはショックだった。関係者は「現場の緊張感がさらに高まった」と明かす。各店が感染対策の見直しを迫られ、あべのハルカス近鉄本店(同市阿倍野区)や高島屋大阪店(同市中央区)は客数をカウントし、混雑時に出入り口を減らすなどして客数を絞ることにした。
原因不明の感染拡大に現場は困惑している。ある百貨店関係者は「阪急と阪神で感染が広がった原因が分からないのに、具体的にどんな対策を取ればいいのか。基本的な対策を再度徹底し、より慎重に備えるしかない」と話した。