匿名さん
■坂本龍一氏が2001年刊行の対談本で語っていた「ダウンタウン理論」坂本龍一さんが生前投げかけていた大物芸能人への疑問。90年代にはCDプロデュースしたが | 女子SPA!
3月28日に坂本龍一さんが亡くなりました。訃報を受けて、坂本プロデュースのラップユニット「GEISHAGIRLS」でコラボしたダウンタウンの松本人志も4月3日に自身のツイッターアカウントで追悼。<坂…
まず天童氏が、電車内で少し肩がぶつかっただけで暴力沙汰に発展しそうな“秩序の崩壊”を指摘。この感覚を共有していた坂本氏が、理由のひとつとして挙げたのがダウンタウンなのです。
<僕には、ダウンタウン理論というのがあるんですよ。(中略)ダウンタウン前とダウンタウン後で日本人の心は大きく変わった。>
<挑発すべきものがなにもないところでやってるから、パフォーマンスとしての反抗にならざるを得ない。ここ二、三年のダウンタウンの芸って、年下の芸人をいたぶってるだけで、一言で言うと、「どんくさいやつをいじめてなにが悪いの」ってことでしょ。>(p.118)
<結局、子どもたちはみんなダウンタウンをやっている。だって、いまのいじめとか少年犯罪のパターンって、ほんとダウンタウンそのままじゃない? 松本人志はあのすごい才能で、そういう社会を啓示したんだよ。>(p.119)
こうした価値観が刷り込まれると、<「いじめてなにが悪い」から「人を殺してなにが悪い」に行き着くのは早い。>(p.120)と考えるから、坂本氏は危惧(きぐ)を抱いていたのです。
■坂本氏は「僕らの世代」が親になり教師になった結果だと指摘
坂本氏はダウンタウンそのものを批判しているのではなく、彼らが生み出されるに至った歴史の過程に、日本の問題点を見ているのです。
教員による学校教育だけでは不十分だとして、現状をこう分析する。
<やっぱり、親なんだよ。教えられるのは親であり、地域のコミュニティーであり、社会だもん、それが機能していないってことだよね。>(p.84)