匿名さん
車いすユーザーの声は「わがまま」なのか? 当事者に車いす席の知られざる実態を聞く
僕が映画館に行く際には妻と一緒なので、そもそも不便さはあまり感じていないけれど、「車いす席」はシアターによって設置位置、作り込み方が違う。一度、最前列の車いす席で観たとき、スクリーンが近すぎて、見上げながら鑑賞しなくちゃいけなかったから、首と肩が凝って、映画鑑賞後に気持ちが悪くなってしまった。
というのも、人によって乗っている車いすに違いはあるけど、僕のは背もたれが腰くらいまでしかなくて、一般座席のようにもたれかかることができないから、長時間車いすのままで映画を観ること自体がかなり身体的に苦しい。
もちろん、車いす席を用意してくれていることは有難い。だけど、そこが本当に観やすいどうかを、検証した上で設置したとは言い難い状況のシアターもある。単純に、車いすで安全にアプローチできるスペースだけが用意されている、という印象の作り方が多い。
バリアフリー法(「高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律」、2006年施行)の改正によって、映画館を含む劇場では、客席総数200席の場合、2%以上を車いす席にという基準が設けられている。そのルールを一応クリアするために、ここにとりあえず作りました、と思ってしまうような席もある