匿名さん
還暦を過ぎた頃から、お腹の調子はおかしくなっていました。便意があるのに、トイレで踏ん張ってもなかなか出ない。ようやく出たと思ったら、ウサギの糞。真っ黒でコロコロの固い便なんです。かと思えば、緩いのがワーッと。まさに下痢と便秘を繰り返す状態でした。だから、ライブの仕事などで出かけると、どこにトイレがあるか、まず確認していました。《大腸がん闘病の桑野信義》「なんでケツの穴を他人に診せなきゃいけないんだ!」戻れぬ3年前の後悔「もっと生きたい」
日本人のがん罹患数の1位は大腸がん。がん死亡数では肺に次ぐ2位と、大腸がんは他人事ではない恐ろしい病だ。その大腸がんと闘っているのが、1980年代に大ヒットを連発した「ラッツ&スター…
家族に「早く病院へ行って腸の検査を」と促されても、「なんでケツの穴を他人に見せなきゃいけないんだ!」と拒絶。糖尿病で通院していたので、問題があったら指摘されるはず、という思い込みもありました。糖尿病と大腸がんじゃ、受診する科も検査内容も違うのに、そういうことがわかっていなかったんです。
そんな状態で2、3年過ごしてしまい、ついには排便後にトイレットペーパーに血がついたり、めまいを起こしたりするように。観念して受診したのが、2020年9月。大腸内視鏡検査でポリープが3つあり、そのひとつが直腸で大きくなり、出口を3分の2ほど塞いでいることがわかりました。便がうまく出ないはずです。検査を進めると、リンパ節にも転移した大腸がんでステージIIIb。5段階中、悪い方から2番目と告知を受けました。